
日本は今、地球温暖化問題や、ゆとりある社会への転換を求め、住宅政策の大規模な見直しが図られています。
そこで、高度経済成長期に広まった、つくっては壊すフロー型消費の考え方を一新し、定期的にリフォームを繰り返しながら、世代を超えて200年住める家を建てるストック型社会を目指すために「超長期住宅先導的モデル事業」が立ち上げられました。
「200年住宅ビジョン」と呼ばれるこの事業は、「いいものをつくってきちんと手入れして長く大切に使う」というストック社会のあり方について広く国民に提示し、技術の進展に資するモデル事業を、国が公募し、建設工事費等の一部を補助するものです。
ワークショップ「き」組では、日頃から実践している以下の8つの理念に基づいて、応募しました。
1. 伝統的木組による丈夫な長寿命の家づくり
2. 生活の変化に対応する木組の架構体づくり
3. 日本の気候風土に根ざした木組の家づくり
4. 山と職人を結ぶ木組の家づくり
5. 循環社会を実現する自然素材の家づくり
6. 伝統構法と新技術を融合した木組の家づくり
7. 各地の実践者と連携し技術を広め伝える木組の家づくり
8. 日本の町並みをつくる木組の家づくり
その結果「多様な取り組みを行なうことと合わせ、伝統的な木組の技術の継承や山の育成へ寄与する取り組みも評価した」という講評を得て、選定されました。
新たな性能規定の壁を越えながらの施工が必要となってきますが、大和職人の知恵を集めて乗り越えていきたいと思います。
ワークショップ「き」組の家は超長寿命の仕組をもつ日本の伝統的な木組の家としてさらに進化します。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。