「長野飯山の家」完成しました
2014年7月3日
「き」組メンバーの悟工房・山中信悟さんが、木組の構造設計サポートを行った「飯山の家」が完成しました。
内覧会には遠方からもたくさんの方がお見えになり大盛況となりました。
以下は、山中さんからの解説です。
竣工おめでとうございます!
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生活建築研究所山本厚生氏の依頼により、長野県飯山に木組みの家を造るサポートを実践しました。
建設地は、豪雪地帯で最大積雪量4m弱という地域です。
そこへ原風景としてふさわしい木組みの架構を持つ住まいを造ることを目的に、プロジェクトが始まりました。
伝統的な木組みとは、地域毎に異なり地域独特の知恵と工夫があるものです。
その知恵と工夫を取り入れながら、自然に逆らわず、柳のようにしなやかに力を伝達する加工を造りました。
その為に、地域材である十分に乾燥をした天然乾燥の唐松を採用し、この地域で昔から手刻みを続けている職人を結び、できる限り職人の技を生かすように設計を進めました。
しかし、現代木組みとしても成立させることが重要ととらえ、ワークショップ「き」組で採用をしている「通し貫」「土台+足固め」「材の整理」を取り入れて整理をしました。
今回は、住まい手と協力依頼者の要望により合板の使用も避けて組み上げることとし、大樹のように幹は太く枝葉に行くにつれて細くしなやかになる加工としました。
木組みの住まいは構造材=仕上げ・デザインとなる為、十分に配慮をした架構としました。
上棟のあと一冬を超えて、豪快かつしなやかな架構が豪雪に負けない姿を見て、今後もこの地域に木組みの住まいがあり続けることが現実になったと思えました。
豪雪時期は工事ができないこともあり、工期1年という長い住まい造りとなりましたが、無事に完成へと迎えたことへ、ご協力をいただいた皆様方へ感謝申し上げます。
そしてこの地に木組みの家がいつまでも根付くことをお祈り申し上げます。
悟工房 山中信悟
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